ギター教室の話題。
音楽の基本は「聴くこと」である、、という前提にたてば、「譜面」にまつわる話、たとえば、「複雑を譜面もたちどころに再現してみせる」とか「思いついた旋律をささっと譜面にしてみせる」とか、は、音楽全体の中では「できたら便利な話」という部分に入ります。
むろん「譜面が必須(作曲とか編曲とかクラシックとか)」であるジャンルでは「知らないとお話にならない」のですが、今は、そういう人向けに話がしたいわけではありませんので、それは横においておきます。
話の核心は「フレーズと言葉」です。
先日、ギターレッスンの中で
「こういう細かい符割の音符が並んでいる譜面だと、いったいどういうリズムで流れていくのか、わからないんですが、どうしたらいいんでしょうか?」
と質問がありました。
”2/4拍子で、フレーズに3連符、5連符がまじった譜面”です。
3連符、5連符と言っても、それは、「16分音符1個分を3つにわけた細かい音符」でした。
こういう場合、まず解読法としては、
1. 3連符、5連符は1個の音符におきかえる。
2. 2/4拍子だから、手拍子を4分音符1個につき1回(1小節につき2回)打ちながら、フレーズのリズムを言葉におきかえて歌ってみる。
3. 難しかったら、8分音符を基準にしてみる。手拍子を8分音符1個につき1回(1小節につき4回)打ちながら、歌ってみる。
たとえば、リズムを言葉におきかえて、
タあアたタあアた ・・・手拍子の位置はカタカナで表記
という風になります。
これなら、手拍子の表裏のリズムと言葉が完全に一致するので練習すればできるでしょう。
これでも難しい場合は、手拍子をさらに倍にしてください。
4. 次に3連符にもどす。
タあアッたraraタあアッたrara
するとローマ字で付け加えたraraを「た」に続けて歌えばよいことになります。
「ア」が「アッ」になっているのは歌いやすくするためです。
補足すると「ッ」は擬似的な休符です。
5. 5連符も同様
タあアッたrarararaタあアッたrararara
5連符なんて、何個しゃべったかわからなくなるよー!という場合、別の知ってる言葉に置き換えましょう「いけぶくろ」とか。
タあアッいけぶくろタあアッいけぶくろ
「いけぶくろ」という長い言葉が、最初の「た」と同じ時間内におさまるように早口で言わないといけないですよ!
6.まだ続きます。
手拍子の数を減らしていきます。3連符の例で言うと、
タああッたraraタああッたrara ・・・手拍子の位置はカタカナで表記
7. だんだん速くしていき、1連の「言葉」として「しゃべれるように」します。
以上です。
「歌う」というのは「しゃべる」のと実は同義です。
だから、作り手側からすると
「しゃべる」→「歌う」→「音符に置き換えて」→「譜面化」
という流れで「譜面」ができあがります。
それを「読み手」が難しく感じるのは当然です。
「譜面から言葉を推測しなければいけないから」
です。
ここに、譜面の限界もあるわけですね。
***以下はおまけ***
たとえば、ファドのポルトガルギターの旋律を「精密によれ具合まで再現して譜面にしようとしたら」現実問題解読不能な譜面ができあがるでしょう。だから、譜面にしたいなら、「精密でない譜面」のほうがマシなのです。タンゴも同様です。
演奏者は「精密でない譜面に、もとの音楽のもつ”らしさ”を加えて演奏する」ことになります。
その「らしさ」の部分は「フレーズのもつ言葉らしさ」です。
だから、音楽は現地の言葉(ポルトガル語とかスペイン語とかね)と密接な関係があるわけです。
タモリに、めちゃくちゃな言葉をしゃべりつつ「ほんとにドイツ語みたいだなー」と思わせる芸(4ヶ国語マージャンでしたっけ?)がありましたが、それを聞いたドイツ人がむちゃくちゃ受けてました。
「らしさ」を的確にとらえると、そんなことも可能になるわけですね。
わたしの場合、茨城県出身ですので、自分の弾くフレーズには、「茨城なまり」が入っていると自覚しています。長い東京近郊の暮らしで薄れてきてしまいましたが。
この話題は、いくらでも話がつきないのですが、今日は、ここまでにします。