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April 27, 2007

「ファドとは?」 その1(一般にどのようにファドが演奏されるか?)

 4/6~25のリスボン滞在の重要な研究課題であった「ファド」とはいったい何なのか?についてわかった範囲でご報告しておきます。

1.一般にどのようにファドが演奏されるか?

1-1. 編成 
 ○ファディスタ(歌手)
  日本においては、ファドは女性歌手という印象もあるでしょうけど、実際には性別は関係ありません。男性もたくさんいます。
 ○ギターラ(ポルトガルギターのことです、以下ポルギと略)
  6コース12弦の弦楽器で、6コースからレラシミラシというチューニング。piに角のとがったピックをつけて弾きます。この楽器については、カテゴリー「ポルトガルギター」の中で別途お話していきます。
 ○ ヴィオラ(普通のギターです)
 本体は、普通のクラシックギターです。ただし、弦は「ファド用」の鉄弦を張ります。奏者によっては、ナイロン弦の場合もあります。奏者は、pimaすべてにピック(つめの延長のような形をしています。ポルギ用のピックと同じつけ方をします。)をつけて弾きます。

1-2. 種類
 ○ファドカスティーソ
  クラシックファド(古くから歌われてきたメロディとコード進行、100とも200種類ともいわれる)にリスボンの心を歌った歌詞をつけると、ファドカスティーソになります。メロディとコード進行には限りがあるので、みんな似たり寄ったりですが、それゆえ、即興性が高いところに特徴があります。
 詩の上では、ファディスタ数人で即興詩のかけあいをしたりする自由もありますし、また演奏の上では、枠が決まっている分、ポルギとヴィオラの息のあった即興的なフレーズの交換やリズムの遊びなどでもりあがります。
 ○ファドムジカード
 作品性の高い現代ファド。アマリアロドリゲスの歌った作品は、こちらが大半です。ファドムジカードの存在が世界にファドを敷衍しました。カスティーソの要素をベースに、それ以外のジャンルの要素も取り入れて作られた音楽性の高いファドです。

1-3.演奏手順
 1. ファディスタが、「曲名とキー」をポルギとヴィラ奏者につげます。まれに、「おれその曲知らないよー」という奏者もいたりしますが、それでも、どっちかの奏者が知っていたりしてちょっと打ち合わせをして演奏してしまいます。
 2. いきなりイントロ(メロディの一部です)がはじまります(カウントなしですが、ポルギの引っ掛けから入るので大丈夫なわけです)。
 3. 歌-ポルギ間奏(メロディの一部ですが、ここはジャズでいうアドリブソロと思ってよいでしょう)-歌
 4. エンディングは、トニック-ドミナント-トニックのじゃんじゃんじゃんで締め。曲によってはトニックだけの時もあります。

 いくら曲のスタイルに限りがあるとはいえ、ほぼどんな曲でも、しかもどんなキーでも対応してしまうポルギ奏者とヴィオラ奏者には、ただただ感心するばかりですが、そういうことも訓練をつめばできるんだよなーとも思います。 彼らは一切譜面には頼りません。すべて記憶を頼りに演奏します。そういう頭と身体になっているのです。

1-4. 歌われる場所
 ○ファドバディオ
 地元の喉自慢が集まり、3曲くらいずつ歌います。店員が歌手をかねていたり、さらにそのウイエターが看板歌手であったり、歌う姿も普段着のままであったりと、まさに地元密着型のお店。週末のバディオはどこも満員で、ファドが昔からそして現在も生きているリスボンの人たちにはなくてはならない音楽であることを実感させられます。
 アマリアの曲のようなファドムジカードを歌う人もいますが、ファドカスティーソを歌う人が圧倒的に多いです。仕事帰りのプロ歌手や奏者が立ちより、地元の人とみんなで楽しく時間をすごしているのを見ると、「ファドにはプロもアマもない」と実感します。音楽の動機が純粋なんですね。
 ○カーザデファド
 お店の専属歌手とか、いわゆるプロが歌います。一般観光客はこちらに来ることが多いせいなのか、結構、よく知られた曲を外国のお客さんむけに歌ったりすることも多いです。演奏の質は高いです。バディオも面白いし、十分演奏の質も高いですが、特にポルギ奏者の一流どころを聞きたい場合には、カーザデファドのほうがいいかも。滞在中、わたしがもっとも気に入ったパウロジョルジュは、「ティンパーナス」という典型的観光客むけのお店の専属ポルギ奏者ですが、ファドとジャズのミクスチャー具合がかっこよくて、自分好みだったので手放しで感激しました。

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April 26, 2007

ポルトガルギター 4/26

 リスボンから帰ってきました、、、。3週間弱の滞在でしたが、ディープなfado事情を調査してまいりましたので、これからだんだんと報告していきます。

 月田秀子さんと高柳卓也さんには、滞在中、特にお世話になり感謝です。ありがとうございました。

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April 05, 2007

ギター教室 236..

 ギター教室の話題。

 プロを目指す若手ギタリストにレッスン。

 大事なことを伝えると、それを即座に理解し、身につけようという姿勢がある。立派。
 先生に教えてもらった演奏技法がそのまま実用になるのか?というと、そんなことはなくて「自分のなりたい姿」にふさわしい形になるよう研究し、ブラッシュアップする必要があります。それは、いつでもそうです。
 学ぶときは素直に従い、それはそれとして、自分の音楽を追求するときには、信じたとおりに研究を続けていただきたいと思います。
 

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ポルトガルギター 4/4

 月田さんのライブ、1,2,3夜、終了しました。

 たくさんのご来場、ありがとうございました。わたしにとっても、一生忘れられない思い出になると思います。
 ファドという音楽は、非常に文学的で「歌詞」が曲よりもずーっと大事なのです。それにふさわしい演奏を目指したいです。
 次回の演奏は、5/3さいたま市民会館うらわでの小さいコンサートです。それまで、少しの間ですが、修行してまいります。

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April 03, 2007

ポルトガルギター 4/2

 月田秀子さんのライブでした。

 何はともあれ無事、初日が終わってほっとしてます。明日もあさってもありますが。
 反省点とかは特にないです。現在の力は出し切れたので。

  でも、もっともっと上達したいですね。無駄のない必要にして十分な演奏、しかし熱くて、いかした演奏をしたいものです。

※ 5/3(木祝)の昼間には、さいたま市民会館うらわでも「月田秀子ファドコンサート」をやりますので、みなさん、聴きにいらしてくださいね。

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April 02, 2007

ギター教室 235.

 ギター教室の話題。

 ポピュラー系のギターを指向するみなさんには、「コード進行とメロディ、という単純な情報から、適当な伴奏を即座につけられる」ようになっていただきたい。

 ギターの役割としては、
1. メロディラインを弾く
2. 伴奏する
3. それらを合体させた表現をする

というのが、おおまかなところです。

 このうち、2が意外とできない人が多い。ギターの役割としては、圧倒的に2.が多いわけなので、ここを強化して活躍の場を広げていただきたいと思います。伴奏がうまいとアンサンブルも楽しくなります!

 まず、「コードフォーム」を覚えましょう。理屈は後からでもいいので、とにかく覚える。実際に、ギター1本で伴奏をするということになれば、ベースラインも弾くことになるので、何がルートになるのかということは、しっかり覚えてください。

 次に、そのコードフォームを使ってどのような「伴奏パターン」を弾けるのか?という右手の問題になります。このあたりは、それぞれ、「おお!かっこいいなあ」と思えるギタリストの右手を参考にして研究してください。

 例えば、、、、ジャズであれば、ジョーパスとエラのデュオとか、南米の音楽であれば、メルセデスソーサの伴奏のギターとか、参考になるでしょう(いずれも高級な資料です)。

 このネット時代、いかなる情報(ただし、二次情報ですけど)でも手にはいるのですから、まずは、いろいろ聴いてみて真似できるところから参考にされるとよいと思います。

 目標は持ちながら、地道に今できることを続けるというのが大事です。実践あるのみ!

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