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March 19, 2005

批評する 1.

 自分もお客さんとしてコンサートやCDを見たり、聴いたりすることがある。
そんな中で、コンサート評やCD評を依頼されて書くことがある。

 批評とは何だろうか?あらさがししてコキおろすことなんだろうか?単純に思ったこと感じたことを述べることなのだろうか?
 どちらも、違うという気がする。

 結論を言うと、批評者の視点から「演奏や作品に、文化的意義のある位置付けを与える」のが批評だろうと思う。この際、どんなものであれ、必ず、「演奏した。作品を残した。」という事実に対しては、敬意を払わないといけない(作品を残すのがどんなに大変なことかわたしは知っている)。

 自分は、あらさがしするのが実は得意な、かなり嫌な人間なので、ファンホやパコのような達人相手でも、あらさがしやあげ足とりはできる。でも、それが文化的に意義のあることとは思えない。なぜなら、人間のすることには表裏一体の部分があり、短所に思えることが、彼の音楽全体の重要な要素であったりするからだ。
 「いいところを見つけて評価する」という方向から考えたほうが、文化的意義は見つけやすい。

 また、単純に思ったことを述べるのは、批評じゃなくて「感想」。聴く自分には自分の人生という背景があり、演奏者には演奏者の背景、また、コンセプトや哲学もある。最低限、そのギャップを埋める努力、理解をする努力をしてからでないと、文化的意義なんて見えるはずもない。
  
 何かを批評するのは、しんどい。
「演奏者がどういう出自の人で、どういうコンセプトでその音楽を作っていて、目指しているものは何で、どのくらいそれを達成できていると見るか。」
 敬意を払いつつ足りない自分を自覚しつつ、書くしかない。
 
 

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